恐怖怪談集0001

お婆さんのラジオ

 結構昔、Kさんが語っていた話である。

その家は、父・母・弟2人、お婆さんに、Kさんを足して6人家族だった。
 
 広い玄関、平屋の母屋、2階建ての離れと広い敷地の結構余裕のある家だった。

弟2人は仕事やなんやらで、家を留守にしがちだったという。


・・・・・・その人のおばあさんが亡くなって暫く経ってからのこと・・・・・


 Kさんと兄弟が久しぶりにそろったある日、離れにあるKさんの部屋で、みんなで話に華を咲かせていた。

・・・・そうしていると、なんとなく・・・・ただなんとなく、亡くなったお婆さんの話になった。

なにやら隣の部屋から、気配がする。・・・・・言葉でうまく表現できないような何か。

「前から、あの部屋、何かいるような気がする・・・・・」それは、その場にいる皆が、以前から感じていた事だった。

お婆さんがあの部屋に今でもいるんじゃないか!?・・・皆でそういう話をしている時だった。

 すると、突然!!!!!!!!!!!!!!!!!

隣の部屋で、お婆さんの愛用するラジオが鳴り始めたのである!!!!!!

 皆、突然の出来事に固まるしかなかった。

 堰を切って、弟が、ラジオを見に行った。止めようと、慌てて、ラジオをまさぐる。が・・・・・

ラジオにスイッチは入っていなかった。・・・いや、それ以前に電池が入っていなかったのである。