j恐怖怪談集0011
Uさんの話
Uさんが高校生の頃に体験した話。 Uさんは金縛りに遭うと何故か右肩に霊が来るらしい。 ある日、友人のKさん宅で試験勉強をしていた時にそれは起こった。 もう、夜も遅くなってきて、眠たくなってきたUさんはKさんのベッドを借りて仮眠することにした。 暫くすると、開いたふすまの隣の部屋から誰か見知らぬ男がやってくる。 髪を七三に分け黒ぶち眼鏡をかけて黒っぽいスーツを着ている。 なぜかズボンの丈が短く靴下が丸見えだ。 その男はUさんの寝ているベッドまで上がってくると、ベッドの端を歩き始めた。 怖くなったUさんは側で試験勉強を続けているKさんに助けを求め声を出した。 「・・・・・・・・・・・・・・・・。」 (・・・・・声が出ない。) Uさんは金縛りに遭っていることに気づいた。 その男は、Uさんがそこに寝ているのを、無視して そしてUさんの肩まで来ると、Uさんの肩に乗る感じで正座し 何かを拝みはじめた。 手を合唱し、体を上下させ、一心に何かを拝んでいるようだったらしい。 Uさんは自分に何かをお願いをしているのかと考えた。 そんな、お願いされても困る!と必死に友人のKさんに助けを求めた。 そして、暫くするとその男は掻き消え、Uさんの金縛りは解けた。 金縛りが解けたと同時にUさんの叫び声が大きく響いた。 側で勉強の続きをしていたKさんは驚いていた。 帰宅したUさんは、お母さんにその出来事を話した。 Kさん宅もUさん宅も、古くからある家で、Uさんのお母さんが子供の頃、 そのKさん宅には、黒ぶち眼鏡をかけた髪を七三に分けた男性が住んで居た。と 話してくれたらしい。 |