恐怖怪談集0015

とあるマンションで

 
私の知り合いのFさんの体験談です。

 Fさんは自宅から歩いて15分程の場所にある飲食店でバイトをしていたそうなのですが、その帰り道、

時間はもう、随分遅く深夜になっていたそうです。

自宅への帰り道は、住宅街を通りぬける道で、スーパーや、大きなマンションもあり、街灯もあり、

昼間もよく通る慣れた道なのですが、

深夜の一人歩きはやはり怖いもので、周りを気にしながら早足で歩いていたそうです。

そしてそのマンションの前に差し掛かると、

マンションの上から、何か大きな黒い塊が落ちて行くのを目撃したのです。

そして、「大変だ!飛び降り自殺を目撃してしまった!」

Fさんは、一瞬そう思ったのですが・・・・???何かがおかしい・・・。

音がしたわけでもなく、落ちたであろうその場所には何もないのです。

怖くなり、夢中で走って帰り、家に着くなり深夜であるのもお構いなしに、

近くに住む友人に電話をしたそうです。

Fさんの友人は・・・「それ〜、こないだ自殺した女性の幽霊を見たんじゃない?」と言ったそうです。

少し前に、中年の女性がそのマンションのその辺りから飛び降り自殺をしたという事でした。

自殺者は、決して成仏せず、その現場にとどまり、同じ事を繰り返すといいますが、

これはその典型的な例なのでしょうか?・・・・・