恐怖怪談集0020

北大阪のトンネルの怪

 
 関西の傾向だが、南大阪には、一●旅館、犬鳴山、滝畑ダム、もう消失してしまったが皆●しの館など心霊スポットが集中している。
 心霊スポット系のホームページを見てみれば、よく掲載されているところは、やはり南大阪だ。

 しかし、最近、職場の先輩がおもしろい話をしてくれた。北大阪にも数多く心霊スポットがあるみたいだ。

その先輩は職場内でもかなりの物知りで、かなりの量の怪談が期待できそうだ。ちなみに第18話で登場したA氏と同様、先輩は「超現実主義」の人で、大学の専攻も化学系である。

・・・・・・よって、くどいようだが、私のような心霊オタクではないと、誓って言える。(苦笑)

先輩の話はかなり多くあり、只今整理中だが、今回は「新岩船トンネル」の話を掲載しようと思う。

・・・・・四条畷から、168に入っていくところに、その「新岩船トンネル」は存在する。

                          ←こんなトンネルだ。

トンネルの怪談は数多く存在しているが、このトンネルは別格にウワサが多い。

 まず、このトンネルの形だが、トンネルに差し掛かる道に、平行して「天の川」という川が流れている。
道がトンネルに入るのと同じように、川もトンネルに入る。
・・・・川もトンネルに入るのだ。新岩船トンネルの隣に川専用のトンネルが設けられている。
自然の造形的に考えても、とてもふしぎな光景である。

 この辺りの住民の中でもっぱらのウワサになっているのが、「市松人形を抱いた老人の霊」
がトンネルの中に出没するという話だ。ものすごいスピードで追いかけてくるらしい。

 また、トンネル外側には、首無しライダーが出現するという。

話がおもしろくなるのはここからだ。・・・・首無しライダーはトンネルの外にしか出現しない。市松人形を抱いた老人の霊も、トンネル内にしか出現しない、というのだ。・・・きっちり「住み分け」が行われているのである。

 今は更地になっているが、このトンネルの脇には以前廃屋があり、昔はきのこ狩りなんかをして営業していたという。しかし、保健所などに無断で営業していたため、営業停止になり、廃屋になったといういきさつがある。
客が毒キノコかなにかに、あたってしまったか何かのタイミングで査察が入ったのだろうか・・・・・・・。

 また、金券ショップを強盗した二人組が逃走中、パトカーの絵が描かれている看板に驚いてスリップ、事故死した場所もこのトンネルである。

 ・・・・・あまりに多くのウワサがあるこのトンネルであるが、「新磐船トンネル」という名の通り、現在は綺麗に整備されており、見た目は綺麗に見える。

 が・・・・古来から、「死に地」という場所が存在し、綺麗に整備しても、どんな建物を建てても、必ず不幸が訪れ、朽ちるという。・・・・ここも、そんな場所なのかもしれない。