恐怖怪談集0023
お盆の訪問者
飲み会の席で会社の職員のIさんからひょんな事から聞いた話なのだが、 彼は石○神社の近くにある1DKのマンションに住んでいた。 何でも彼の部屋では怪奇現象が起きるという。 夜部屋にいると、冷蔵庫の上に置いていたコンタクトレンズの束がいきなりドサッと目の前で落ちたり、まとめて置いていた小銭がバラバラと落ちたりするらしい。 他には、彼の部屋は4階だというのにもかかわらず、ベランダのガラス窓が、深夜にノックされるらしい。 そのような事がお盆の時期1週間に集中して起こった。
それを聞き私黒犬と金髪人魚は部屋を見せてもらいたくなり、デジカメを持って、Iさんの部屋を訪ねた。 Iさんの部屋は一見したところ普通のワンルームマンションで、これといって怖い感じもしない。 デジカメで数十枚撮影してみたが、これといって何も写っていなかった。 私たちは、特に何かの存在を感じ取ることはできなかったが・・・ ただ、なぜか頭重感がした。 帰宅後、程なくして私たち二人とも凄い疲労感と睡魔に襲われた。
昔、署名な心霊研究家と取材した時、「心霊スポットにエネルギーを吸い取られクタクタになる」と言っていたが、まさしく、これがそのように思えた。 現在Iさんはマンションを解約し、実家に戻ったのだが、同じ時期に3世帯が解約したそうです。 余談であるが、Iさんは、実家で寝ている時に布団のすそをパタパタ引っ張られ、反射で足で蹴り払うとその足を捕まれるなどの体験をしている。 (終) |