身の回りの怪談0026

顔を洗っていたら・・・ 



今から半年ほど前、深夜の12時頃、自分の居る寝室前に何か人の気配を感じたので

ドアを見ると、少し開いたドアの向うで二男が何かもじもじしていた。

どうしたのか聞くと・・・

洗面所で顔を洗っていたら水道の蛇口に自分の姿が映ってみえた。

いつもは水道の蛇口には歪んで映る自分の姿の後ろに風呂場の扉が映りこむ。

だがその時、瞬間的に違和感を感じた・・・

よく見ると白っぽい服に髪の長い女が後ろから覗き込むような姿勢で立っていた。

自分の映りこむ姿と同じように少し歪んで映っていた・・・

慌てて振り向くとそこには誰も居ない・・・

怖くなって真向かいにある私達の寝室に前に居たようだった。

洗面所は以前に長女が貞子に似たような女を目撃している。

そして現在の私の寝室では長男が白い服を着た髪の長い女が、
暗闇の中立っているのを目撃している。

私は二男をもう一度洗台の前に立たせ、
顔を洗う姿勢で水道の蛇口のところを見るように言った。

そして二男の後ろに立って「この辺り?」と聞きながら再現してみた。

女は二男の左後ろに居たらしく、私は二男の左後ろに立ってみせた。

「もう少し前・・」と言われ、少し前に・・・

「その位置でかがんでみて・・」

私は覗き込むように少し前かがみになってみせた。

「ん〜・・・もう少し背が高かった」・・・・私は少し背伸びをしてみた。

「あぁぁそれ〜・・・そんな感じっ!・・・・・・・・コワ〜〜〜・・・・。」

二男の言うように蛇口に女が映り込む為には二男とは、
かなりの至近距離だと言う事が分かった。

私が再現した事でそこに女が立っていた事に確信を持ったようで
二男は戦慄していた。

長男や長女が目撃してから随分と経つのに・・・・・

今頃になってなんで・・・?

あの女はずっと居たのでしょうか・・・?