調査No.001 黒鳥山公園

 ・・・・・荘厳にそびえ立つ慰霊碑を眺める。
・・・・・その時、私はあることに気がついた。
慰霊碑に数体の顔が浮かび上がっているのである!!

・・・・私だけに見えるのではない。実際、我々が撮影した写真にも、その顔は、映りこんでいた。それが右画像なのであるが、若干判りづらい。すぐ上の画像と比較して見て欲しい。確かに顔に見えるはずだ。
・・・・やはり、戦没者なのか・・・・無念の表情が見て取れるような気もする。
 もう一歩踏み込んで慰霊碑の回りを散策する。
・・・・・・・・と、慰霊碑のすぐ後ろに鉄の扉が左右に二枚ある。おそらくここが、戦没者の遺品置き場なのであろう。
 しかし、無残な事に、扉は心無い者の悪戯か、かなり傷んでいる。エアガンのようなもので、乱射されたような痕がたくさん残っていた。
 不敬。罰当たりである。聖域を荒らしてはいけない。
 慰霊碑の外壁をぐるりと一周してみる。・・・と、不意に同行者の金髪人魚が、声をあげた。

「壁に隠れて誰かこっち見てるっ!」

・・・・我々も隠れて様子を伺う。・・・がこの周辺に誰もいない事は確認済である。懐中電灯で、照らし、確かめてみると、やはり、誰もいない。しかし、金髪人魚は、はっきりと、山高帽をかぶった中年の男性を見たという。
 帰り道でも、誰かにつけられているような足跡が聞こえた。(走って車まで帰った(苦笑))
・・・夜のこの公園は、霊的な雰囲気に満ちている。

 戦没者であるかどうか、定かではないが、ここには、何か得体の知れないものが、潜んでいるのは、確かではないかと、半ば確信しつつ、我々は帰路についた。
                          (終)