調査No.004

「犬鳴山トンネル」   

 犬鳴山には、「義犬の墓」という伝説がある。その昔、紀州の猟師が鹿を追って猟をしていた時のこと、連れていた愛犬がけたたましく吠えた為、獲物を取り逃した。猟師は、怒って犬の首をはねてしまった。愛犬の首は飛び上がり、中を舞う。今まさに猟師に襲いかかろうとしていた大蛇の首にかみつき、大蛇と共に息絶えた。犬が吠えたのは、自分の主人のピンチに気付いて、助けようとしたためであった。犬の忠義を知った猟師はとても後悔し、修行者となり、愛犬を丁重に供養し、また自分の田んぼを不動堂に寄進した。・・・・・これが、犬鳴山の名前の由来となっている。

 しかし、この場所は関西屈指の心霊スポットで、排ガス自殺、レイプ事件・死体遺棄事件などが多発する曰くつきの土地だ。

 また、犬鳴山を走る道路では、年中半そで半ズボンの少年の霊が目撃されているという。

 夜中の10時ごろであっただろうか、関西屈指の心霊スポット・犬鳴山到着。途中、 沿道に小さな神社、祠、不動尊、地蔵などがたくさん存在する。どれが「犬鳴山のメイン」なのか分からず、しばし混乱してしまう。

 この山の特徴は、種々雑多の神々がごちゃ混ぜに祭られている山なのだ。

 途中、狭い山の一本道が続き、どこまでいけば、いいのかも見当がつかない。

 それにしても、この犬鳴山の威圧感はすごい。霊能力がからっきしない私でも、ただならぬ雰囲気で背中がゾクゾクしてくる。

 「凄い霊気」という言葉がとてもしっくりくる。
 今回はトンネルを目指して車を走らせる。有名な「犬鳴の化けトン」である。

 道路の脇に小道を見つけ、そこを上ってみる。 トンネル取材で毎回思うのだが、一見発見困難な小道や側道などからアクセスしないと行けない。まあ、この探索が醍醐味でもあるのだが。
 
 たくさん事故も起こり、誰でも通るメジャーな都心のトンネルには、案外幽霊の目撃談は少ないものである。
 まあ、今回も探索には結構な時間がかかるだろう・・・と、そんな事を考えながら車を走らせていた時、突然、トンネルが現れた。

 ちょうど上り坂を上がりきった頂上付近にある為、それは突然現れた。
 
 余りに突然現れたもので、我々一同は、一瞬ビックッとしたものだ。

 思いのほか、アクセスは非常に簡単である。
 
 トンネルの脇にある模様。さわやかなイメージを出したいのであろうが、かえって不気味である。
 トンネル出口付近を撮影。たくさんの、世間ではオーブと呼ばれるものが写りこむ。