調査No.010 三段壁


祠近辺のお地蔵様。
(●この祠自体を撮影した写真は何故か行方不明
で、また、見つけ次第UPします。●)
 
 林にかこまれた、あまり、観光客の目に触れない所に、祠があり、周りを無数の小さなお地蔵様がバラバラに囲み、何ともいえない空間を作り出していた。
 まるで、別の場所にテレポートしたように、空気自体がずいぶん違っていた。

 お地蔵様の向きも、何の規則もなく、それでいて少し荒れていた。しばらく様子を見ていたが、何故か自分の中で「ここに留まりたくない」という、なにか・・・・・”勘”というか強い意志が働き、急いでこの場を跡にする。

 三段壁の怪談でよく言われる、怪談本などにも良く掲載されている前出の「自殺防止の管理小屋」の話であるが、色々探しまわったが、それらしいものを発見する事は出来なかった。

 だが・・・・この三段壁直近で、自殺志願者を監視できる場所といえば、「三段壁洞窟の建物」以外に見当たらない。また、洞窟に下るエレベータのほかにも、地下に降りてゆく別の階段もあり、色々な部屋があるようだ。

 残念ながら立ち入り禁止のため、入っていくのは不可能であるが・・・。
  
 我々の調査(聞き込み)では、この三段壁で「自殺防止のために夜警備の者が巡回している」ことは確かなようだ。そして、その警備の人間が寝泊りする建物はどうも、この三段壁洞窟の建物・・臭い。宿泊すると、ほぼ100%の確立で幽霊や、何らかの怪現象に遭遇するという。

 三段壁洞窟のコンパニオンに尋ねては見たが、この「地下に降りてゆく階段」は多客時に使用するとの答えが返ってきた。
 ・・・・「地下36メートル」を、お客さんが降りていくということなのか?・・・少々疑問が残る。やはり、この建物自体が、何かしら他の役目もあわせもっていると思うのだが・・・・。

 他にも千畳敷や、円月島などを回り、探索は終了した。この海で命を落とされた方のご冥福を心よりお祈りいたします。
                                                         (終)